読書スタイル

本は10冊同時に読め!──人生を「超並列」でアップデートせよ

本日の一冊

あんり収穫祭です。
最近、同時に3つの仕事と5つの悩みと2つの恋を抱えてテンパっています。
そういう人間にこそ必要なのがこの本。
成毛眞さんの『本は10冊同時に読め!――本を読まない人はサルである!』です。


書誌情報

著者:成毛 眞
出版社:三笠書房
発売日:2008/1/21
文庫:171ページ


読書とは、“並列処理”である。

元マイクロソフト日本法人の社長・成毛眞さんが説くのは、
「1冊をじっくり読む読書」はもう古い、ということ。

人間の脳はマルチスレッドで動く。
ならば10冊を同時に読んだ方が、思考は加速するし、発想も立体的になる。
──というのが、この本の核心です。

「読書に目的を持つな」
「成功本は今すぐ捨てろ」
「読書メモを取るな」

と言い切る潔さ。
すでにタイトルからして、もはや読書界のロックンロール。


成毛式・超並列読書の真髄

成毛さんの方法はとにかく極端です。

  • 目次と前書きで7割理解できる
  • つまらなかったら即閉じる
  • 3冊以上を常に同時進行
  • 「合間読み」「ながら読み」を駆使

読むというより、「本と付き合う」。
もはやデート感覚です。

本棚に“積読タワー”を築いている人も、
実はそのまま“並列読書”の入口に立っているのかもしれません。


辛辣で、でも爽快。

本書の魅力はその“毒舌エネルギー”にもあります。

「成功者の本はマネしても無駄。マネされる側になれ」
「40代・50代で“働きアリ”はもう手遅れ」
「ノウハウ本にメモを取る時間があったら次を読め」

……まるで、知的マッチョ。
けれど、その言葉の奥には“読書を遊びとして楽しめ”というメッセージが流れています。

本は勉強道具ではなく、「人生の遊具」。
仕事の外でも頭を使い、日常をハックしていくための装置です。


あんり収穫祭的に刺さったポイント

他人が見ていない場所に、アイディアの源泉がある。
 情報とは“未踏領域”から拾うもの。超並列読書なら、異分野の知識が結びつく瞬間に立ち会える。

複数の本を読むことで、読書が途絶えない。
 退屈な本に飽きたら、別の一冊がクライマックスを迎えている──
 この“常時興奮状態”こそが読書の真髄。

批判しながら読むな。
 著者はこう言う。「内容にはこだわらない。批判しても、何も変わらない。」
 これは「読書=共存の練習」でもあるのかもしれません。


読むとどうなる?

『本は10冊同時に読め!』を読むと──

  • 1冊ずつ読む“旧来の秩序”が崩壊する
  • 読書=知のジム化
  • アイディアの筋肉が爆発的に成長する
  • 読書が「義務」から「快楽」へ変わる

そして気づくのです。
“読みすぎて頭がカオスになっている状態”こそ、
いちばん創造的だということに。


まとめ

この本は、知的生活のブースターです。

1冊をじっくり読む誠実さも美徳ですが、
10冊を同時に回転させる狂気の中にこそ、
次の時代の発想が眠っています。

「本を読まない人はサルである」

──挑発的な言葉だけど、きっと成毛さんは笑っているでしょう。
本気で生きる人ほど、読書を“遊び”にしているのだから。

あんり収穫祭は今日も机の上に10冊を並べています。
たぶん、どれも読み終わらないままですけどね。

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